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「川喜田半泥子のすべて」展

「半泥子」展ではなく、
「すべて」とタイトルに冠しただけあって、
陶芸、書、画、写真、建築(設計)と、
半泥子が残した作品が広範な分野で展示されていた。

入り口近くにあった「初音」と名付けられた茶碗や
会場中程の織部黒茶碗、瀬戸唐津茶碗、
「たつた川」と銘がついた粉引茶碗などに目が吸い寄せられる。
ここ数年は端正な形の茶碗に心が引かれることが多いけど、
今回もそうだった。

半泥子の手によるものをこんなにたくさん見たのは初めて。

生意気を言わせてもらうと、
いちばん好きだと思うのは絵画だった。
半泥子の洒脱さやおおらかな感性が
いちばん生かされているように思うから。
チラシにも掲載されている「重ね餅図」など、
画家では出せないダイナミックさ、筆の自由さを感じるし、
ささっと表装まで描いてしまうあたりの気軽さや
描くことを楽しんでいることが伝わってくるよう。
「桃花図」や自画像でもしばらく足を止めた。
虎の図は表装、とくに上下の桃色がなんだかしっくりこない感じだったけど。
他に、文字のまわりに茶碗型の印判をペタペタ押した横掛の軸も、
字の太さや大きさ、語句の厳しさを和らげていて楽しい。

茶碗「ねこなんちゅ」、茶入「やせ男」、茶杓「うねうね」など、
名前の付け方にも素直でおおらかな半泥子らしさが溢れている。

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