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「ト★オヲシケ TO・KOWOSHIKE 2009 ~へうげ十作“今焼”展」

目白のギャラリーFUUROでおこなわれている
ト★オヲシケ TO・KOWOSHIKE 2009 ~へうげ十作“今焼”展」を見てきた。
マンガ誌「モーニング」に連載されている「へうげもの」と、
美濃や瀬戸の若手アーティストたちとのコラボレーションによるものだ。

ギャラリーに入ってすぐ右手には、このマンガの主人公である古田織部が
鎧兜をつけて出迎えてくれる。

2階には茶室を思わせるスペースがあるのだか、
そこに掛けられている軸が、軸の概念にとらわれないもので面白い。

展示されているもので、私が気に入ったのが振り出し。
金平糖や松の実など、小さな乾いたお菓子を入れておく携帯用の菓子器だ。
いくつか展示されているが、
1つだけ釉薬が違っていて、不思議な色と雰囲気を出しているものがあった。
ラスター釉をかけたものだそうで、
そのすっきりしたフォルムもとても気に入った。

******************

抹茶を飲むとき、食器を直接くちにつけて飲む。
見立てで茶道具、とくに茶碗を探すときは、
この「くちをつける」ということを意識するようにしている。

陶器の場合、土を思わせる感触は楽しいものではあるが、
でも、それが強すぎるとお茶でも何でも、
中身の楽しさが半減するように思う。
もちろん、中身がくちの端からこぼれてしまうような
飲みにくいものは論外。

それと、器を手に持ったとき、中身の熱がほどよく手に伝わること。
その熱さや冷たさが強烈に伝わり過ぎると、
器を取り落としそうになることがある。

美術評論家で民芸運動を起こした柳宗悦は、
「用の美」という言葉を残しているが、
それは、ものすごく簡単にいうと、
「使い勝手のいい道具は、そのたたずまいも美しい」
というような意味ではないかと思っている。
(柳宗悦については、もっともっと深く知りたいと思っているところ)

茶陶を専門にしていない作家さんの器には、
見た目で人の注目をひきつけるけど、
使ってみると、その用途をきちんと果たさないものがある。

10年ほど前に買ったある茶碗もそうだった。
ほどよく個性的でありながら、
茶器と並べても邪魔をしない色合いが気に入って買ったのだけど、
何度やっても、納得のいく抹茶が点てられない。
もちろん、私の技量に問題もあるから、
お茶の量、お湯の温度や量に気を配り、
何度もやってみたが、他の茶碗のようなお茶が点たない。
いろいろ比べてみて、
茶溜りといわれる茶碗の底の形状に秘密があるのではないかと思っている。

今回出展している作家さんたちは20代後半から30代の方が多いのだとか。
師匠について修行するのでなく、学校で学んだあとは自分たちで
工夫し創作活動を続けているそうだ。

若い作家さんたちが生き生きと活動すること、
その発表の場を提供し応援しているギャラリーがあること、
どれも頼もしいことだと思う。

でも、その作家さんたちにお願いしたい。
ぜひ、ご自分の作品を、当初の目的とした用途で使ってみてほしい。
飾って鑑賞するアート作品ではなく、
使うことを目的とする食器であればなおいっそう、
自分で使ってみてほしい。
そうすると、作り手はもちろん、
使い手にとってもいっそう愛着のわく作品になりそうな気がする。

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コメント

モーニングのへうげものでは、いよいよ利休が切腹・・・という場面で注目しています。

それはさておき、用の美についての見解、まったくその通りじゃないかと私も思っています。きちんと機能を果たしていることが一番重要かもしれません。

投稿: kero | 2009年3月 4日 (水) 22時50分

お久しブリです♪ 用の美、そのとおりと実感してます。口当たりも、茶だまりも、高台も大事。
そういう意味で、昨夏作った筒茶椀は失敗。ガシガシ削って底も薄くしたら、なんと、掌に載せると熱いのです。高台の部分に釉薬がなく土が直だと、こんなに熱が伝わるものなのかと。これは計算外でした。
というわけで、いずれ、再チャレンジ。

投稿: ぶり | 2009年3月 6日 (金) 08時18分

keroさん、やっぱり「モーニング」読んでる?
私はコミックス待ちなんだけどね。
見た目は個性があってすっごう使いたいんだけど、
どうにも使いにくい器があるんですよ。
あと、一時期凝っていた、カフェオレカップの見立て使いも
うまくお茶が点たないのがありました。

ぶりさん、お久しブリです♪
その後、体調はいかがですか?
寒の戻りには気をつけてくださいまし。
茶碗を自作なさったんですか。
釉薬の有無でも、けっこう違うもんなんですね。

投稿: monaco | 2009年3月 6日 (金) 17時35分

↓これです。
http://buri-buri2.cocolog-nifty.com/blog/2008/09/post-64fd.html

投稿: ぶり | 2009年3月 7日 (土) 00時42分

はじめまして!
うぴぞーと申しますm(_ _)m

MARUMI姉ちゃんに

「うぴ、monacoさんのブログに行ってみぃ~
 思わず(・・?) エッ ここが“一生懸命”に来てるmonacoさん?っ て目をこするようなブログじゃけ~(爆)」

と、言われ、やってきました(^-^;

実は私、嫁いだ先の事情で、
わけもわからず付焼刃でお茶をやってる状態で…
茶道法典なんて、3行読んだら、
意識が飛びます(爆)

でも、そうも言ってられないので、
頑張りますhappy01

「へうげもの」、
拒絶反応を起こさず読めそうなので、
早速、読んでみます!

今後、お邪魔して、
いろいろお勉強させて頂きます。
宜しくお願い申し上げますm(_ _)m

投稿: うぴぞー | 2009年3月 8日 (日) 22時31分

うぴぞーさん、ようこそお越しくださいました。
MARUMIさんのコメント、ナイスじゃわ~。
そう、どっちが素の私でしょう?
「茶道法典」なんて読んだこともない私。
昨年に続き今年も、ちょっと大きなお茶会があって、
いろいろ考えるわけです。
まぁ、考えたってすばらしいアイデアなんて出てはこないのですが、
つらつら考えてるのが楽しいってこともあります。

きっかけはなんであれ、お茶を続けてると
自分なりの楽しみって生まれてきますよね。

投稿: monaco | 2009年3月 9日 (月) 11時16分

たびたびすみません

さっき、MARUMIさんトコで、
ベガママにご指摘頂くまで、
名前を間違っとる事に気付きませんでした。

大変、失礼いたしました!
ごめんなさいm(*- -*)mス・スイマセーン

こんなオッチョコチョイな性格なもんで、
お茶の師匠である母も
寿命が縮みっぱなしの事と思います(爆)

こんな私ですが、どうぞ宜しくお願い致します。

投稿: うぴぞー | 2009年3月 9日 (月) 14時04分

うぴぞーさん、なんくるないさー(←なぜか唐突に沖縄弁)。
そして、私とおなじおっちょこちょいのカホリを感じ、
やや安心してます。
こちらこそ、よろしくなのは同じです。

投稿: monaco | 2009年3月 9日 (月) 18時29分

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